新年明けましておめでとうございます。武蔵野レコードの青木です。
昨年は、1〜2ヶ月に一度メンバーで集まって互いが持ち寄ったレコードをひたすら聴き続ける定例会が殆ど開催できなかった異例の年でした。一方で、在宅の機会が増えたおかげで個人でレコードを楽しむ機会は格段に増えました。良くも悪くもこれからはそういう生活を覚悟しなければならず、かつそれをエンジョイする術を身につけなければならないのでしょう。では2020年を振り返ります。
Procol Harum – A Salty Dog
昨年春先はこればかり聴いてました。本国イギリスをはじめ主要国製造のものをいくつか聴き比べた結果、B級グルメっぽさのある写真のスカンジナビア盤が最も耳馴染みが良かったです。とかく眠たい印象を与えがちなこのアルバムに適度なメリハリを盛り込んだエンジニアの機転を讃えたいと思います。
Parliament – Trombipulation
夏はP-FUNK一辺倒。特にパーラメント。歳のせいか暑苦しいファンク・ミュージックからはしばらく遠ざかっていたはずなのにその反動なのかどうか、ジャケ写が特に気持ち悪いこれを飽きもせずまあよく聴きました。
Booty Collins – Ultra Wave
P-FUNKといえばこの人。昨年はその存在を再発見した年でもありました。独特のベースはもちろん、セクシーと言うより「スケベ」と形容した方がはるかにしっくり来る爬虫類ボーカルの虜に。
Bootsy’s Rubber Band – Ahh…The Name Is Bootsy, Baby!
ラバーバンド名義ですがブーツィをもう1枚。2曲めThe Pinocchio Theoryは故プリンスが自宅でパーティーを開く際は必ずかけてたそうです。これをかけると在宅勤務が捗りました。
Burt Bacharach – Butch Cassidy And The Sundance Kid (Original Score)
初めて入った名古屋大須の素晴らしいレコード屋、greatest hitsで入手。バカラックが必殺の美メロを緩急忙しない展開に乗せて押しまくるA面ラストのSouth American Getawayだけを2,000回くらい聴いたと思います。
Curtis Mayfield – Super Fly
これもgreatest hitsで手に入れたサントラ。アルバム中唯一ニューヨークで録音されたA面2曲目、Pusher Manのパーカッションの粒立ちと来たら…
Ry Cooder – Into The Purple Valley
年末にかけてはライ・クーダー一色でした。こんなに豊かな音楽をどうしてこれまでもっと真剣に追い、聴いてこなかったのか!たまたま同じタイミングで久々に聴いた、あんなに好きだったレッド・ツェッペリンがクーダー浸透後の耳にはあまりに大仰で退屈なのに驚きました。人間、変われば変わるものです。
Four Seasons – Vivaldi
昨年公開された仏映画「燃ゆる女の肖像」を観た人は間違いなくヴィヴァルディ「四季」が聴きたくなるわけで棚をくまなく探したらうちにもありました、数年前に知人からもらったレコードの中にカール・ミュンヒンガー指揮の凄まじい高音質重量盤が。この解像度で58年録音だと言うから驚いてしまいます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。