自分の中のオーケストラ・ディスコは、50~60年代に活躍したジャズプレイヤーたちが70年代後半のディスコブームにあやかって膨大な制作費をかけて作られたアホみたいにゴージャスなアルバムのこと。
手抜き感のあるホイチョイなリフやカバーに気を抜いていると、ドキッとするフレーズが飛び出してくる感じが堪らない。ぼくの場合、買うか、買わないかの判断はコーラスがいるかどうかにかかっている。
ちなみにこれは村上春樹の『意味がなければスイングはない』の冒頭で紹介されているジャズ・ピアニスト、シダー・ウォルトンのオーケストラ・ディスコ(76年)。ゴ−ドン・エドワーズ、コーネル・デュプリー、エリック・ゲイルなどが脇をファンキーに固めつつ、トランペッターはブルー・ミッチェルっすよ。そして極め付けはエロめの女性コーラスと、金かけてる割に薄めなストリングス。B面が最高です。
それにしても謎ジャケ。裏ジャケのミュージシャン・クレジットを読み解けるリテラシーがないと買えない1枚。